第8回 カラダが温まる食事のしかた
冷えとりに役立つ食生活は?食事で心がけたいポイントをご紹介。

体を温めるには、食事の際の習慣を見直すことがとても大切です。あなたは今どんな食事をしていますか?
今回は、食生活の見直しについてと、食事の際に心がけることについてお話しします。
食生活を見直そう
生活習慣の中でも、特に食事は体への影響が大きいのですが、タイミングや食べるものなど、すべて自分でコントロールすることが可能です。飲食をコントロールするときは、次のような3ステップで実践していくと無理なく温活に取り組めます。まずステップ1は「冷たいものをとらない」です。効果が感じられないときや、さらに温めたいときは、ステップ2「体温より温かいものしかとらない」を実践、次にステップ3「体を温める食材を選んでとる」を実践、といった形です。
食事の基本は、規則正しく3食とることです。暴飲暴食は体に負担をかけ、結果的に冷えも招く可能性があります。食生活の見直しは冷えとりにもおおいに役立ちますので、無理のない範囲でできることから見直してみましょう。

よく噛んで食べることのススメ
毎日の食事で心がけてほしいのは、食べ物をよく噛むことです。実はよく噛んで食べることは「冷えとり」の面からもとても理に適ったことなんです。
縄文時代は1食でなんと4000回以上噛んでいたそうですが、今では平均620回まで減っています。最低でも1口30回は噛みましょう。噛むことで消化がよくなるだけではなく、満腹中枢が刺激され、熱生産を促すことができるため、温まりやすくなります。
また、リラックス効果もあると言われています。
加えて、食事の前に「白湯を飲む」こともぜひ習慣にしてください。電子レンジで温めればすぐにできますし、飲むだけで簡単に体が温まり、代謝がよくなります。更に満腹感も得られるため、食べ過ぎを予防できるなど、いいことづくめのオススメの方法です。

川嶋 朗 (かわしま あきら) 先生
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授、医師・医学博士。
自然治癒力を重視し、西洋医学と補完代替医療を統合した医療を実践中。日本初の高等教育機関による統合医療教育を開講。『心も体も冷えが万病のもと』(集英社新書)、『毎日の冷えとり漢方』など著書多数。