第10回 温活的!スパイス・食材活用術
温め力をアップするための食事は?効果的な食材の使い方についてご紹介します。

体を温めるには、食事の際にできるだけ体を温めるように食材を使うのがオススメです。
今回は、食事全体のバランスに気をつけながら温め力をアップするための、効果的な食材の使い方についてお話します。
まずはバランスのよい食生活を
スパイスや体温め食のススメ
食習慣の中で、昔聞いた健康法や体にいい食べ物情報など、根拠もなく信じて続けていることはありませんか?たとえば、ひとつの食材を食べ続けることは、確実に栄養バランスを欠いてしまいます。食事はさまざまなものを少しずつとることが大切です。
食事中にたくさん水分をとるのも避けましょう。食事中に水分をとりすぎると、消化酵素が薄まり、消化力が下がってしまう可能性もあります。

スパイスや体温め食のススメ
それでは、体を温める食事をするにはどうすればよいのでしょうか。ポイントは3つあります。
まずは、調味料を活用すること。とうがらしやこしょう、ナツメグ、山椒などのスパイスを普段の料理に添えてうまく活用してみてください。みそや大豆油などの調味料もオススメです。
次に、しょうが、大葉(しそ)やねぎ、にんにくなどの、薬味としてよく使われる食材を料理に積極的に取り入れることです。中でもイチオシなのがしょうがです。理由はその成分にあります。しょうがにはジンゲロールやショウガオールなどの温活に適した辛み成分が含まれているからです。
そして最後に、加熱調理した料理を温かいうちに食べることです。冷たいものは、その温度で体を冷やしてしまいます。ただ、冷たいものでも加熱すれば体を温める性質になりますから、温めて食べるだけでも大きく効果が変わります。
この3つのポイントをうまく組み合わせ、特定の食材に偏らないように全体のバランスに気を付けながら、毎日の食事で体温め力をあげていきましょう。

川嶋 朗 (かわしま あきら) 先生
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授、医師・医学博士。
自然治癒力を重視し、西洋医学と補完代替医療を統合した医療を実践中。日本初の高等教育機関による統合医療教育を開講。『心も体も冷えが万病のもと』(集英社新書)、『毎日の冷えとり漢方』など著書多数。